王様とひつじ 180319

ひつじのアメリが小屋のベッドの中で眠っていると、ごそごそと音がしました。
はっ、と気がつき起きました。
「おはよう、アメリ!
元気だった?」
「王様ーーー!」
アメリはぴょーんとベッドから飛び、王様のところに落ちていきました。
王様はアメリを抱きとめるとふかふかの毛に顔を埋めました。
アメリは王様が荷づくりをしていたのに気がつきました。
「王様、どこに行くの?」
「魔王の魔石が見つかったんだ」
王様は興奮して、声が大きくなりました。
「魔王が何を見、何を考えたかを語った声が石に秘められている。
聞きたいと思わないか、魔王のことを」
アメリは王様ほど興奮しませんでした。
魔王のことをよく知らなかったからです。
「アメリはどうする?」
王様はでっかいザックに荷物を詰めながら聞きました。
「一緒に来てもいいし、このままこの国のこの小屋にいてもいいし、アメリの国を作ってもいい。
もし地下に遊びに行きたいなら、これが地図。
整えてきたから、アメリの白い毛が汚れることはないよ。
快適に過ごせると思う」
アメリは迷わず答えました。
「一緒に行くーーー!」
「よーし、一緒に行こう!」
王様は嬉しそうに笑うと、赤いバンダナもザックに入れ、荷づくりを終えました。
アメリも王様の横に立ちました。
そして二人は黙って歩き出しました。




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